イクラと筋子の違いを北海道の魚屋の娘が解説します

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食品・飲料

イクラと筋子は同じ鮭の卵から作られるのに、ちょっと
違いますね。

イクラは、お寿司や丼ぶりで食べますが、筋子はご飯の
お供として食べます。

北海道では、秋になるとスーパーや市場に「生筋子」が並び、
多くの家庭では自家製の「いくらの醤油漬け」を作って
秋の味覚を楽しんでいます。

私は、北海道の小樽市で魚屋さんをしていた家に生まれ、
イクラと筋子を長年にわたって扱ってきました。

そこで、イクラと筋子の違いを解説します。

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イクラと筋子の違い

【なぜイクラと呼ぶの?】
「いくら」は、サケやマスの魚卵で、卵巣膜という卵の
周りの薄い膜から分離して1粒ずつに分け、塩漬けまたは
醤油漬けにしたもののことです。

「いくら」の語源はロシア語で”魚卵”や”小さくて
つぶつぶしたもの”からきており、ロシアでは、たらこや
キャビアなど、サケ・マス以外の魚卵もすべて「いくら」
と呼ばれています。

「いくら」を塩漬けにして食べる習慣が日本に伝わったのは、
明治37年~38年の日露戦争の時に、ロシアの捕虜が、キャビア
の代用品としてつくったのが始まりと言われています。

大正時代には樽詰めにされたイクラの塩漬けの製造が行われる
ようになりました。

【イクラと筋子の違い】

「すじこ」は、「いくら」と同じサケ・マスの魚卵です。
卵が、卵巣膜により筋のようにつながった状態のものをいいます。
この「すじこ」から膜を取り除き、バラバラにしたものが
いくら」です。

一般的に塩漬けに加工されて販売されていて、加工される
前のものは「生筋子」と呼ばれています。

最近北海道で、鮭の漁獲量が減っているために、スーパーで
生筋子を見かける子会が減っています。

店頭に並ぶ量も少ないので、値段も少し高くなりました。

イクラはお寿司筋子はご飯のお供

イクラは、一粒一粒バラバラにして塩漬けにします。
塩分も筋子に比べると多くないため、すしネタや、
酢飯の丼ぶりにして食べます。

筋子は、鮭のお腹から出した、膜に覆われたまま塩漬け
にするので、イクラよりは塩味があります。
また、イクラに比べると、ちょっと硬めなんです。

そのため、筋子は、ご飯のお供にして食べます。

イクラと筋子は、北海道の広尾というところで、職人が
作った高級品を仕入れて売っていました。

両親が体を壊して、魚屋を辞めてから、随分と日にちが
経ちますが、広尾のイクラと筋子は、売っているところを
見たことがありません。

イクラと筋子の皮の固さについて

ネット上の情報を見ていると、筋子は、まだ未熟な卵、
とあります。

間違いではないと思いますが、私が両親から教えてもらった
情報とは、ちょっと違います。

鮭は、秋になって、生まれた川に帰ってきます。
比較的早い時期に帰ってきた鮭の卵の皮は、全体が、まだ
柔らかいんです。

ところが、帰ってくる時期が進むにつれて、卵の皮が硬く
なります。

これは、時期が進んでから採れた鮭が、金塊や川を長く
泳いでいたからとは違うんですね。

スーパーに、最初の頃に並び始めた生筋子は、見るからに
卵を覆っている皮が柔らかいです。

でも、並び始めは、値段が高いので、もう少し時期が進んで
安くなってから買います。

上記の広尾のイクラと筋子は、皮が柔らかくて、食べても
口の中に皮が残ることはありません。

生筋子をバラバラにする時にお湯を使う理由

イクラや筋子を作るのは、塩加減が難しくて、一般家庭では
あまり作りません。

魚屋をしていた私たちもイクラや筋子は作りませんでした。
その代わりに、一般家庭でも失敗があまりない生筋子の
しょうゆ漬けを作ります。

生筋子を塩水の中でバラバラにしていくんですが、
早い時期の生筋子は、皮が柔らかいため、塩水でバラバラに
しても問題ありません。

ところが、遅い時期の生筋子は、川が硬くなっています。
そのため、白く固まってしまわない程度(50℃)で皮を
柔らかくするんです。

柔らかい皮と硬い皮の生筋子は、出回っている時期で見分けます。
また、バラあらにする時に、硬い皮の生筋子は、パンパンで
ハリがあります。

この状態の筋子は50℃程度のお湯で、バラバラにして下さいね。

筋子には種類がある

イクラは、あまり聞きませんが、筋子は鮭といっても、色々な
種類によって特徴が違います。

何といっても、美味しいのは、北海道で職人が作った秋サケの
筋子です。

同じ鮭でも、紅サケやキングサーモンの筋子は、粒が細かく、
味が、ちょっと濃厚でくせがあります。

また、鮭の中ものマスの筋子は、小さめで、塩気がきつい
ものが多いです。

一口に筋子といっても色々あるんですよ。