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テンパリングがうまくいかない理由と失敗しないやり方

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食品・飲料

バレンタインに、溶かして固めただけのチョコレートを、
作ったり食べたりしていませんか。

そうしたチョコレートって、あまり美味しくないと
思いながら、心がこもっているからいいと割り切って
作ったことはありませんでしたか。

でも、チョコレートをもっと美味しくできるテンパリング
を知ってから、味がグッとよくなりました。

テンパリングとはチョコレートの温度をコントロールして、
口当たりを良くする方法ですよね。

最初の頃はテンパリングがうまくいかないことが多かった
けれお、失敗を何度か繰り返してうまくできるように
なりました。

そこで、テンパリングがうまくいかない原因とうまくいく
方法を紹介します。

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テンパリングの失敗の原因と対策

テンパリングの失敗の原因別に対策を解説しますね。

途中でチョコレートが固まった場合

水分が入ったことが原因です。
水が入らないように注意して、あらかじめ小さめの
ボウルを用意することや、電子レンジで溶かすことで
防げます。

ただ、電子レンジは温度ムラができやすいため、
20秒未満で取り出しては混ぜるを繰り返し、
スイートチョコレートであっても45℃を目指して下さいね。

固まったチョコレートは牛乳や生クリームを加えて
温めてあげると溶けます。

他のお菓子に利用するか、ホットチョコレートにして
飲んだり、チョコレートの半量の生クリームを加える
ことでそのまま生チョコにします。

テンパリングのやり直しは出来ないんですよ。

温度を下げすぎた場合

融点の低い結晶ができはじめてしまいますので、
再び温度を上げてやりなおしてください。

水につける時間を短くするなど、温度を確認しつつ
少しずつ下げてください。
部屋の温度が低すぎることも、原因になります。

温度を上げすぎた場合

溶かす温度を上げすぎた場合、カカオバターが変質
するため、そのチョコレートはもうテンパリング
できないです。

他の焼き菓子などに使ってください。

ガトーショコラの粗熱の取り方と冷蔵庫で冷やすまでの過程を詳しく

最終温度を上げすぎた場合は、やりなおしてみて下さい。
極端に上げすぎていなければやり直せますよ。

テンパリングの確認で、なかなか固まらない場合

失敗しています。
温度調整が間違っている可能性があります。

温度を確認し、全体が均一になるように混ぜてから
温度をはかってください。
この場合は、やりなおしができることが多いです。

溶かす温度が高かった可能性があります。
極端に高かった場合は、やり直しができません。

溶かす温度も、必ず正確にはかってくださいね。

ブルームができる場合

湯気などで水が入った可能性か調温が失敗している
可能性があります。

原因が水の場合は、やりなおしがききません。
注意して作業してくださいね。

また、冷蔵庫に入れすぎると温度差により水滴がつき、
カカオバターが原因のオイルブルームに対して、
シュガーブルームという砂糖によるブルームができます。

冷蔵庫ではなく、涼しい場所で保存します。

チョコレートのテンパリング基本の基

基本的にチョコレートは、カカオマスなどの固形分と
ココアバターという油脂、砂糖によって出来ています。

この中で、カカオバターの性質として、6種類の結晶
があり、それぞれ融点・構造が違うんですよ。

この結晶はそれぞれ性質が違い、その中で「おいしい
結晶」に揃えることが、テンパリングの目的なんです。

6種類の結晶の融点は30℃前後に集中しています。
一度すべて溶かし、温度を管理して結晶化させて
いくことで、口溶けがよく美味しい状態を目指します。

基本的なテンパリングの流れ

1. 約40~55℃まで温度を上げて溶かす。
2. 約26~28℃まで下げる。
3. 約30~32℃まで上げる。

まず望ましくない状態にある結晶を全て溶かし
結晶化しはじめる温度まで下げていきます。

融点が低く美味しくない結晶の融点は約27℃、
目指す美味しい結晶の融点は約33℃、融点が高く
美味しい結晶の融点は約36℃です。

つまり、短時間で固まる26~28℃に下げ、全体が細かい
結晶の構造になる)温度の30~32℃に上げるというのが、
テンパリングの原理なんですよ。

チョコレートの種類で温度が違う

テンパリングのそれぞれの温度は、乳成分など他の
成分が入っていることなどで変わってきます。

さらに、そのチョコレートのカカオ分は、カカオエキス+
カカオバターで、カカオ分が同じパーセンテージでも、
カカオバターの添加量が、種類やメーカーによって
違うので、温度を限定することは難しいんです。

ですが大園目安の温度は以下の通りです。

【スイートチョコレート】
溶かす温度:50~55℃
下げた温度:27~29℃
上げた温度:31~32℃

【ミルクチョコレート】
溶かす温度:45~50℃
下げた温度:26~28℃
上げた温度:29~30℃

【ホワイトチョコレート】
溶かす温度:40~45℃
下げた温度:26℃
上げた温度:28~29℃

あくまで目安ですが、この温度内であれば大体うまく
いきますよ。

乳脂はカカオバターよりも融点が低いので、これを含む
ミルクチョコレートとホワイトチョコレートは、
溶かす温度が低くなります。

これらを高い温度で溶かしてしまうと、タンパク質が
凝固して、砂糖と共に固まって食感が悪くなります。

またスイートチョコレートでも、60℃以上になると
カカオバターが変質してしまうので、加熱しながらの
湯煎などはしないほうがいいですよ。

テンパリングの3つのやり方

テンパリングの方法は色々あります。
目指す結晶は同じですが、その道程はいくつも
ありますが、代表的な3つやり方は以下の通りです。

1. 水冷法
 湯煎と水で温度調整する方法。

2. タブリール法
 チョコレートの一部をマーブル台(大理石台)に広げ、
 調温して戻し、温度調整する方法。

3. フレーク法
 あらかじめテンパリングしたチョコを入れて、
 結晶の核とする方法・

マーブル台(大理石台)を利用しても、一部だけでなく、
大理石上で全て完結させる方法もあります。

また、カカオバターパウダーを混ぜる方法もあります。
フレーク法は種付け法(シード法)とも呼ばれています。

マーブル台(大理石台)を使用すると温度が一定に
下がるため、より状態良くテンパリングができます。
パイ生地をこねる時なども、熱を持たないので失敗が
少ないです。

でも、マーブル台や赤外線放射温度計が必要だったりと、
準備が大変です。

家庭でもやりやすい水冷法

【準備するもの】
・道具:ヘラ、温度計、ボール3つ(大1、小2が理想)
・チョコレートの溶かす温度に沿った湯煎用のお湯を用意し、
 ボール小の1つに入れる
・冷たい水を用意し、もう1つのボール小に入れる(水道水でOK)
・ボール大にテンパリングするチョコレートを300g以上入れる
・溶けやすいようにチョコレートは刻んでおく

温度計は揚げ物やパンにも重宝しますし、ローストビーフな
どかたまりのお肉をおいしく調理する際には、食中毒を
避けるために必須ですので是非準備してくださいね。


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湯煎と水冷のボウルは小さめのものがおすすめです。
理由は、チョコレートに水が入ると急激に固まって
しまいますし(シージング)、ブルームの原因にもなる
からなんです。

湯煎の湯気や、ヘラで混ぜる際にボウルが傾いて
水が入るのを防ぐために、小さめのボウルに水を入れ、
大きめのボウルでチョコレートを扱うと、その心配が
なくなるからです。

テンパリングするチョコレートの量ですが、300g以下
でやると失敗することがほとんどです。

すぐに温度が上がってしまったり、下がってしまったりして、
温度調整がしづらいからです。

そんなに使わないという方でも、残りは再びテンパリングして
使えますし、そのままテンパリングせずに他のチョコレート
菓子にも利用できますので、失敗しづらい300g以上を
おすすめします。

では、水冷法のテンパリングのやり方は、以下になります。

1. 溶かす温度で湯煎し、チョコレートを溶かす
 (湯気が入らないように注意、加熱した状態で湯煎しない)

2. 電子レンジで溶かす場合は、必ず20秒未満の加熱で、
 取り出して混ぜてを繰り返す

3. 電子レンジは温度ムラができやすいので、スイート
 チョコレートであっても45℃で加熱をやめる

4. 水冷のボウルにつけ、空気が入らないように
 注意して混ぜながら、温度を下げていく

5. 下げる温度に近づいたら、余熱を考慮して水から外し、
 一瞬つけを繰り返して、目標の温度まで下げる

6. 再び湯煎で最終温度まで上げていく

7. 余熱でどんどん上がっていくので、慎重に一瞬ボウル
 の底をつけては混ぜるを繰り返し、調温する

8. テンパリング完了!

9. どこかにつけて数分以内、すぐに固まって、
 ブルームがなければテンパリングができています。

まとめ

テンパリングがうまくいかない理由はいくつか
ありますが、温度管理をしっかりして美味しい
チョコレート作りにお役に立てればうれしいいです。